会社買収成功のポイント
経営者様の会社が成長するための方法の一つとしてM＆A戦略を選択した場合に、会社買収を成功させるために留意するべきポイントとしては以下のようなものがあります。
1、M＆Aを行う目的を明確にし、最後までその目的に沿って決定・実行する。
我が国も成熟社会にはいり、明確な経営戦略もなしに、ただ漠然と会社を経営していては、会社の存続さえ危うくなる可能性があります。
このようなことにならないために明確な経営戦略をもち、事業規模を拡大することによって企業間競争に打ち勝つことが重要になってきます。
事業規模を拡大するために最も効率的な方法にM＆A戦略があります。
そのためには買収の目的を明確にすることが重要で、売上を増やすために行うのか、利益を増やすために行うのか、必要な商圏や人材を獲得するために行うのか、あるいは、これらの全てを獲得するために行うのか明確にし、最後までその目的に沿って決定・実行するようにします。
2、買収企業の企業風土についての売り手側企業の理解が必要です。
売り手企業の経営者は、自分が育てた会社を少しでも高く売却したいと思っています。一方、買う方では少しでも安く買いたいと思っていますので、値段の交渉が一番重要となります。
そこで、弊社のようなM＆A仲介会社が間に入り、双方が納得できる合理的な値段を提示して交渉をまとめることになります。しかし値段以外にも、買収企業の企業風土について売り方企業の理解がうまくいかなければM＆Aは成功しません。
また、買収企業も売り方企業を見下すようなことがあってはM＆Aは成功しません。
共にお互いの企業風土を尊重して一体になって会社を成長させていくことが重要であるといえます。
3、買収にまつわるリスクを事前に認識し、限られた時間と費用の中でそれらを最大限低減します。
M＆Aにある程度のリスクはつきものですが、交渉の過程であまり細部にこだわり過ぎるとそこから前に交渉が進まなくなってしまうことも多いものです。
細部も時には重要ですが、総合的・大局的な見地に立つことも必要であり、限られた時間と費用の中でそれらを最大限低減させるのがM＆Aアドバイザーの腕の見せ所であるといえます。
M＆Aの交渉に時間を掛けすぎたり、決断のタイミングを逃してしまうと不成立になってしまうことが多いのも事実ですから、M＆Aの決断は迅速にタイムリーに行うことが重要です。
4、売り手から独占交渉権を取得できる会社を選ぶことが重要です。
魅力ある売り手企業には、複数の会社が買収に名乗りを上げ競争入札になることも少なくありません。
会社の売却価格は、売却される会社の現在の業績と財務内容、過去の業績や将来の事業計画等を総合的に判断して算出されるのが通常ですが、複数の会社が買収に名乗りを上げ競争入札になると、合理的な価格とはかけ離れた買収価格となることがあり、買収した後に営業権の償却額が大きく連結損益がマイナスとなることもありえます。
このようなことにならにように、売り手から独占交渉権を獲得できることがM＆Aアドバイザーの腕の見せ所であるといえます。